”Shogun”が今年1番観てほしい!って作品だとしたら、
この映画は1番観るべき・広まってほしいと
心から願う作品になった
人身売買、しかも児童の。
これってとてつもなく目を背けたくなる題材で、
「知らない世界で起こっていること」
にしておきたい問題だと思う。
辛すぎるし、
どうしてこんなに人間は醜くなれるんだろうと
恐れと悲しみが溢れてくる。
「これは映画のストーリー」と蓋をして終わるのが
自分の身を守る方法なのも理解できる。
でもその”蓋”を使えること自体が
「特権」なんだよね。
心を守るバウンダリーは絶対必要。
でもこの問題を「事実ではない」と認識する人ばかりになったら
世界はどうなるんだろう?
誰に都合が良い?
奴隷が合法だった時代よりも
今この時代の奴隷数が史上最高数と言われています。
気づいていないだけで
自分のすぐ近くにもいるのかもしれない。
今はいなくても
近い将来、自分や家族が巻き込まれるかもしれない。
この映画は出来上がってから
いろんな邪魔が入って公開にたどり着けるまで
5年かかってます。
日本公開は更に1年かかった。
もうこの事実が全てを物語っていると思う。
これがSF映画なら、誰も邪魔しないよね笑
だってフィクションだから。
ストーリーだから。
でもこれは違う。
映画作品として観ても
これは伝えたいことがただ一つなので
超直球。
エンタメ作にするための
ドンデン返しや小細工は一切ないので
とてもシンプル。
だからこそ宣伝費がなかったのに
口コミで多くの人に届いたんだと思う。
私は心に届きすぎて
上映中何度も涙が溢れた。
エンドロールで作品に協力したサポーター?が
クレジットされているんだけど、
すっごく長くて!
そこに希望を感じたよ
私はこの作品に政治とかを絡めて訴えようとは思わなくて
ただただ、この作品を観て
衝撃を受けたこの”葛藤”は必要なものだと思うから
想いをシェアさせてもらいました。
雑音は無視して、ただ観てほしい。
それが全て。
*添え書き
この作品はGレートなので
直接的に酷い映像は流れません。
私、かなり色んな作品を観てるし
子供の人権保護が一番心が動く問題なので
児童の人身売買も知っていたし
今回の内容は知っているものの方が多かった。
それでも衝撃を”体感”した。
恐ろしいし悲しかった。
これが映画のパワーだと改めて思った。
知識として知っていることも
擬似体験するのとはまるで違うんだよね。
それでもまだ「外側」の安全地帯から見ているわけです。
実際はこれの何倍も酷いことが起きてる。
私の知っている作品の中では
海外ドラマの”True Detective”シーズン1をラストまで見ると
ちょっとその闇の片鱗を感じられるかなと。
(因みにけっこうグロいシーンあり。でもね、Gレートのこの作品の方がよっぽどショック受けるんだよね。やっぱり脚色じゃないリアリティを感じるからだと思う。)
マシュー・マコノヒーとウッディ・ハレルソンが主役なので
気になる人はそちらも観てみてね
映画ってすごいパワーがあるから
昔からプロパガンダに使われたりしてきて、
今もその側面があると思ってるけど、
なぜかその人たちが隠したいだろうことが
作品に散りばめられていることもあり
作り手の意思を感じる瞬間がある。
言われたことをただ全て信じるのではなく、
疑いを持つことも
柔軟に受け入れることも必要で、
多くの視点を与えてくれる作品や情報には
今後もしっかり触れていきたいなと思った。
知っていることと、体験することは
まるで別物。
それを映画でも擬似体験できると改めて感じて
ますます映画が好きになりました